先日、表象文化論学会のwebニューズレター『REPRE』第49号が公開されました。私は細馬宏通さんが2023年6月に刊行された『フキダシ論 マンガの声と身体』の紹介文を寄稿しています。マンガ表現の歴史研究にとっても大きな発見のある内容ですが、最近のものも含めて様々な作品のフキダシ表現が分析されている面白い本で、マンガ好きには広くおすすめです。
その他、7月の学会大会での研究発表パネルのレポートや、論集『東京時影 1964/202X』の紹介文が掲載されています。
研究発表パネルは、20世紀初頭のアメリカ・日本・ドイツの文化において、いかに機械と生物が融合したイメージが表れていたかというテーマのものです。私は「動きすぎるロボット、動かないロボット──1930年代の日本マンガにおける生物型機械」と題し、戦前・戦中期の児童向けマンガに見られたカニ型戦車やタコ型潜水艦といったイメージを分析しました。
今年4月に刊行された論集『東京時影』については、編者・執筆者である田口仁さんが紹介文を書かれています。企画から刊行までの大まかな経緯も分かると思いますので、この本の趣旨を知りたい方はぜひお読みください。