先月にwebで公開された読み切りマンガで面白かったものを5つほど紹介する。
2024年2月→https://ryokageyama.com/blog/1236/
2024年3月→https://ryokageyama.com/blog/1302/
webサイトでの公開時期が2024年4月となっているものが対象で、元々の発表媒体や時期は問わない。今回は年間ベスト級に好きな作品が複数あってすごかった。もう数本入れても良いぐらいだが、一応5本に絞っている。マンガって面白いね。
Contents
うさざ「ヤエ子ちゃん」(2024/4/5、コミックDAYS・四季賞2023年冬のコンテスト準入選)
あまりにも良い。技術とセンスと勇気が無ければたどり着けない画面作り。何度読んでも同じところで同じようにグッときてしまう。「決して真似する事のできないお手本」のようなマンガ。
えさしか「豪雨を待つ」(2024/4/10、トーチweb)
これもすごい。全体の構造が面白いのはもちろんだが、そこにたどり着くまでちゃんと読ませる間合いとセリフ回しがクール。永遠に読んでいられる気がしてくる。
オヒルネ「夜明け前が一番暗いとかドヤ顔するヤツ絶対殺す」(2024/4/5、コミックDAYS)
ちゃんと毒親を殺し、ちゃんと罪を償い、ちゃんとハッピーエンドになる(←さすがにネタバレすぎるので白文字、ダークモード等で表示されていたらすみません)。センセーショナルな題材でアテンションを集める安易なマンガになりそうな瞬間がいくつかあるのに、結局全然そうならなくてすごい。どこが描きたいところなのかという軸がしっかりしていて、信頼できる。
蟹肝アメリ「大怪獣ガニラ対魔法少女リリカル・アカリ」(2024/4/22、ジャンプ+、2024年2月期JUMP新世界漫画賞)
絵と現実の区別が無くなってしまうという物語のテーマが画面上でも実践されていて、マンガの表現として面白い瞬間がたくさんある。この画風で最終的に話が爽やかなのも好感。キャラクターの毛量が多いマンガは良い。
柳葉とと「ハブ・ア・バッドメモリー」(2024/4/12、となりのヤングジャンプ)
絵も話も演出も、本当にちゃんとしている。自然な口語の台詞回しと落ち着いたトーンの画面で、ストーリーがすっと入ってくる。自分では一度も体験したことがないことなのに、こういうことあるな、と思わされる。「単行本でたら絶対買う」度だと1番かも。