[2024年7月21日公開/2024年11月21日最終更新]
2024年の7月ごろから雑誌『映画秘宝』に新刊マンガのレビュー記事を寄稿しています。これまで書いた記事と取り上げたタイトルを下記にまとめていくことにしました。掲載誌の雰囲気も意識してはいますが、単純に当時の注目作を振り返るという意味で十分使える内容になっていると思います。公式ストア(https://hihostore.base.shop/)でバックナンバーが買えるようなので、気になる号があればぜひ。
2025年1月号(連載第4回)
11月21日発売でもう2025年の号なの?と、雑誌の早め表記問題を実感しました(これは古い雑誌を調べているときにも混乱するし、実際の発売日がよく分からないケースも多くてマンガ史研究者としては困りがちな慣習)。タイトルは「龍の国と竜の塔、2つのファンタジー 『火の龍の国』『タワーダンジョン』」。最近いわゆる「異世界系」じゃないファンタジーを逆にあまり見ないような気がするので、そういう意味で健闘している「火の龍の国」を。『ヤングアニマルZERO』の骨太ファンタジーだと『ニキ。』も良いです。『タワーダンジョン』は3巻まできて明らかに読みどきなので気になっていた人はこのタイミングでぜひ。
2024年12月号(連載第3回)
タイトルは「さよなら東京、何度でも 全集版『AKIRA』『さらば、漫画よ』」。「東京が大変なことになる」マンガという繋がり。大友全集は当初からどこかのタイミングで取り上げようと思っており、いよいよ『AKIRA』が出始めたのでここしかないだろうと。『さらば、漫画よ』は正直ノーマークだったのですが、単行本が気になったので読んでみたところ大変に良いマンガでした。年末のランキング的なものに入っていて欲しい。
2024年11月号(連載第2回)
タイトルは「見えないものを見る、爽やかなSFとホラー 『シンギュラリティ・ラブ』『写らナイんです』」。マンガでキャラクターからは見えない(ことになっている)イメージって結構よく出てくるよね、という表現論的な話を枕にしてみた回。コノシマルカの読み切り「空をわたる生き物」もあわせて紹介したところ、「記事で知って読んでみたら良かった」と言ってくれた知人がいて嬉しかったです。実際この読み切り作品はかなり良いのでぜひ。
2024年10月号(連載第1回)
連載「21世紀まんがジョッキー」が始まりました。初回タイトルは「異獣と暮らし、怪獣に憧れる 『異獣堂奇譚』『大怪獣ゲァーチマ』」。『映画秘宝』には(当たり前ですが)他にマンガの記事がほとんど無いこともあり、毎回2作品を取り上げるということに。やはり何かしら接点が必要だろうということで、非現実的な生き物(異獣/怪獣)が活躍する作品をセレクト。初回ながら(あるいは初回だから?)コンパクトにまとまり良く書けた気がします。この号は不吉零二さんが『ナミビアの砂漠』レビュー記事(マンガあり)を寄稿していて面白かった。
2024年9月号
最初は2024年上半期の注目タイトルを振り返る単発記事でした。取り上げたのは『ダンダダン』『アヤシデ 怪神手』『宙に参る』『室外機室』『オッドスピン』。全く意識していなかったのですが、ほとんどweb連載の作品ですね。(2024/11/21追記)
7月20日(土)発売の『映画秘宝』2024年9月号に短い記事を寄稿しました。「2024年上半期・注目のオッドなマンガ5選 この夏読みたい怪異と奇譚」と題して、今年の上半期に新刊単行本が出たSF・ホラー(ではないかも)・サスペンスなど「ジャンル」っぽいマンガの中からおすすめを5つ紹介しています。
記事は33頁からの「EXPRESS」というコーナーの中に入っています(このコーナーやたらと雑多で面白い)。編集の方には「twitterの投稿と多少内容が重複してしまうかも」とお伝えしていたのですが、結果的にほとんど被らなかったので、ぜひ記事で何を選んだか確認してみてください。